先週一週間、北国の出張に持っていったN級コピー品の潜水艦時計がこれだ。
外観はもはや私には本物との違いがわからないレベル(そんなに高くないレベルw
)。
S級の上をN級と呼ぶ所以はわからないが、確かにそう呼ばれている。
そういう点でこれはドSな潜水艦の上をいく一級品のコピー品だ(偉そうに言うことじゃない!)
そんなN級の潜水艦時計だが、中身は中華製の格安ムーブメントである。
格安中華ムーブメントを侮るなかれ。
とあるメーカーのものはかなりの出来だ。
これまでいくつもの中華ムーブメントで失敗をしてきたが、期待を裏切らなかったメーカーもある。
イマイチメーカー名はよくわからない。型式も書いてない。MIYOTA8215のクローンとして売られているもののひとつだ。
特徴はピンクの歯車。
これが刃先まで塗られているタイプのものだ。(刃先まで色が塗られていないものもある)
これである。
たまたまハズレを私が引いてなかっただけかもしれない。
と言うことで、中華製王冠時計が出来たわけだが、組み立て後はしばらく着けて様子を見るため、出張に着けて行きました。
なかなか調子はいい。
歩度を測ってもかなりの精度が出ている。
…しかし、時間がずれるのだ。
遅れるのではなく進むという…
時計を弄る人は共感していただけるかもしれないが、何か機械的な不具合があると、それは抵抗になって時計が遅れるという事象に繋がることが多い。
今回は一日に5分ほど進むという不思議なことが起こった。
出張中のホテルで色々な姿勢で歩度を測ってみても異常無し。
うーん、何でだ?
ということで、家に帰ったら裏蓋を開けて見てみようと思って一週間過ごしていました。
出張から帰ってきて裏蓋を開けると、何と原因は…
…あれ?何ともない。
至って普通。
歩度も異常無し。でも進む。
進むということは、何処かに抵抗があるということではない。調速機能がおかしいんだから、テンプ周りだろう。
しばらく裏蓋を開けて歩度をずっと測り続ける作戦に出た。
静かな湖畔の水面のように、綺麗な一直線。
中華製なのにいい仕事してる。
時計の向きを変えながら歩度を測っていると…
おい!どうした?
クロックチューナーの画面が暴れだした。
右下さがりは「進み」の状態だ。
段々になってる!
あ、収まった…
うわっ!
またフィーバー!
あ、収まりそう…
段々になってる…
収まった。
どうやら発作の持病があるようです。
って、どうなってんのか?
どうもテンプが何処かに干渉してて、振りのサイクルが早まってるようだ。
ムーブメントを見てもよくわからないので、一旦テンプを外してみる。
特に問題はわからない。
まぁ、見てわかるくらいキズとかあったら動いてないよな。
どうもわからない。
テンプを戻してテンプ受けのネジを留めずに動かすと異常なし。
ネジを閉めるとフィーバー発生!
ヤッパリ何処かに当たってる。
テンプ受けのネジの左を押すとフィーバー!
右を押すと復活。
とりあえず、左側にビニールを挟んでみた。
完全復活!
こんなんでいいのか?
ま、いいや。
何かにぶつかっている様だったが、そこを削るってのも難しいかもしれない。精度が出るならビニール挟むのでもいいや。
ということで、
再調整して、こんな感じ。
またフィーバーしないか様子見です。
その後しばらく様子を見てましたが、フィーバーせずにいい感じです。
中華製ムーブメントが良くないのか、ムーブメントをいれる際などに私が何処かを歪めたのかわかりませんが、何とか治りそうです。
あ、ビニールは挟んだままですよ!