「どうせ腕時計するなら、ハト時計みたいにハトが鳴くようなヤツないかな？」なんてバカバカしいことも考えていた。
そんな私が腕時計をするようになった理由は2つある。
海外出張が重なり海外に行く度に、スマフォは自動で現地時間に変更してしまう。時差がどれくらいか、日本が今何時かを知る方法はワールドタイムを表示するスマフォのアプリなんかが必要になる。
また、言葉もあまり通じない海外では、スマフォに結構頼ることになる。
地図であり、辞書であり、時計であり、電話で日本と連絡が取れる重要な手段である。
だから、海外ではスマフォのバッテリーの消費が激しく、できるだけ消耗を抑えたい。
そう、時間を見るくらいでいちいち画面を表示させるなんて勿体ない！
…という理由から、腕時計があったらいいな、と感じていた。
もう一つの理由は、仕事上、人前である程度の長さの話しをする機会が増えてきたのだが、あまりに熱中し過ぎて時間オーバーになりそうな時があるからである。
長い話はある程度のトピックスの時間を配分しながら話さないといけない。
そんな時にいちいちスマフォを出したり、時間を表示させるのは考えものだ。
なんだか話が興ざめしてしまうし、時間を気にしているのが聞く側にモロばれだ。
ちらっと腕時計をさりげなく確認しながら話しを進めるのがとてもスマートである。
この二つが私が腕時計をする大きな理由だが、あえて言わせていただくと、「腕時計を付け始めた理由」である。
自分の好みの腕時計を探し、機械式の腕時計の凄さを感じ、愛着を持って毎日つけていると、付け始めた理由よりも、いつも腕でチコチコとゼンマイと歯車で動いている時計が大事な相棒のように思えて仕方がない。
スーツを着るときの常識とか、男が唯一身につけることができる装飾品とか、見栄とかステータスとか…
色々と人によって考え方は違うけれど、モノに対して愛着を持って接することは、楽しく有意義な時間を過ごす大事な要素だと思う。
家でもクルマでも自転車でも文房具でも、お気に入りに囲まれた生活はとても充実するんじゃないかな？
